かんとくのこべや【第23話】
2022年2月4日
ここ数日の季節外れな晴天に、どこか素直に喜べませんでした。
今日は雨のロンドン、通常運転です。
今回は少し、ホームでの試合の準備についてお話をしようと思います。
まず、ホームでの試合では、
1,ゴールとネットのセッティング
2,保護者ゾーンの仕切り設置
3,コーナーフラッグの設置
この3点がメインになるかと思います。
そしてこの会場の準備には2パターンしかありません。
1,チームスタッフによる準備
2,保護者の方々による準備
色々な会場でも準備の光景を見かけますが、LJJは周知の通り1のチームスタッフによる準備を行っております。
これも全ては、『試合で最高のパフォーマンスを発揮する為』の準備だからです。
いやいや、準備なんて保護者の方にやってもらってもいいんじゃない?
試合前にコーチに負担をかけられない方がいいから、保護者の方にしてもらったほうがいい。
といったご意見もありそうです。
もちろん、会場によっては物理的に保護者の方のお力を借りなくては、準備自体が間に合わないこともあるかもしれません。
それは理解できますが、ここでは準備の時間が十分に取れる前提で今から私の考えを述べてみます。
LJJでコーチ達が事前に準備を済ます一番の理由は、『落ち着いた環境でしっかりとウォーミングアップをする為』と言えます。
これは、コーチ達にとっても子ども達にとってもです。
例えば、ウォーミングアップを行っている時に、近くでお父さんやお母さんが準備をしていたら、子どもの気持ちがそちらに行く事は往々にしてあります。
では、保護者の方々にアップ前に全部やってもらった解決するのではといった考えもあります。
ですがその場合、恐らくその保護者の子は、一緒に早く来ていつもと違ったリズムでウォーミングアップを始め、試合に挑む事となるでしょう。
またその保護者の方も、我が子はもちろんの事、チームのウォーミングアップを見る機会を失うことにも繋がります。
そのような事を極力なくす為に、私達LJJはコーチ達が事前に準備を行うのです。
グラウンドに一歩足を踏み入れた時、そこに試合の準備が整っている光景とそうでないものでは、どちらが気持ちが入るでしょうか?
アウエーの試合でもLJJはだいたい相手より集合が早いです。
会場準備が整っていない光景をだいたいの場合は見る事になりますが、稀に整っていたりすると個人的には緊張感が増します。
そうです、準備は味方だけではなく相手にも影響を与えるのです。
最後に準備に関してもう一点。
サッカーや学校なと子どもの自分が行うことの準備や片付けに関しては、是非子ども自身にやらせてあげて欲しいと思います。
忘れ物をして、コーチや先生に叱られる事もあるでしょう。
それで、不利を被ることもあるでしょう。
でもそれは必ず、自分の学びと経験として大きなものになり返ってきます。
これも目先の結果や利益に捉われないことの表れです。
今回は試合の準備について少しお話をさせて頂きました。
大それた事を書きましたが、加えて私自身が集合時に整っておかなければ落ち着かない事、事前準備はプロコーチが行うべき当たり前の仕事だと認識している事もお伝え致します。
水野嘉輝
※本内容に関するご感想やご意見等は、ljj@maedagroup.co.ukまでご連絡下さい。