かんとくのこべや【第7話】
2021年1月6日
新年明けましておめでとうございます。今年も、LJJを何卒宜しくお願い申し上げます。
気持ち新たに新年を迎えたのも束の間、イングランドは三回目のロックダウンに突入しました。昨年末より、ロンドンを含んだ部分的ロックダウンでは辛うじて許されていた子ども達のサッカーも、グラウンドでの活動が不可となりオンラインでの活動になりました。
本当に残念であろう子ども達の為にも、しっかりと中身のあるオンライン活動を作らなければいけないと燃えております。
(プレッシャーや新しい内容の構築などなど、なかなか楽しい状況が満載です。笑)
さて新年初のかんとくのこべやとなります今回は、【環境と言葉】について少しだけお話をさせて下さい。
ロックダウンの状況を子どもが安心して過ごせる為に、まずは子どもの気持ちを知る必要があります。
ロックダウンをどのように感じているのか?
楽しんでいるのか?
苦しんでいるのか?
いつもと同じなのか?
困ったことはないのか?
気持ちは落ち込んではいないのか?
・・・などなど。
まず、多くの子にとって家にずっといること自体が異常な事と言えます。
学校に行きたい。
友達に会いたい。
お出かけをしたい。
買い物に行きたい。
外でサッカーをしたい。
こういったことがとんでもなく制限されています。となると、家という普段は安らぐ場が、囲われた窮屈な場に変わってしまっても仕方ありません。
もちろんどれだけ家にいても平気な子はいます。そのような子は、家でしか出来ない楽しみがあり、それがその子にとって大きな比重を占める子だと思いますし、そういった子に対しては普段と変わらない接し方でも大丈夫かと思います。
問題は、そうでない子達。
家にいることよりも、外での活動に楽しみを持っている子達にどのように接していくかは本当に大切です。ここがズレてしまうと、子どもにとっても親とってもストレスとイライラが積みあがるだけです。
お互いがそうならない為にも大切なことは、
「子どもの今の気持ちをしっかりと把握し認めてあげた上で、接してあげること」です。
例えば、ロックダウンに関係なく子ども達には勉強があります。勉強自体はとても大切なことですし、しっかりとしてほしい事に間違いはないです。
ただ、「勉強しなさい」のようなごくごく身近にありそうな言葉も、周囲を取り巻く環境の違いの結果、子ども達には同じようには聞こえない、感じとることが出来ないことがあります。
学校でするから、友達と一緒に出来るから勉強を楽しいし、頑張ろうと思える子がいたとしたら、そんな子にとって一人で勉強するしかない時間は苦痛で仕方ないでしょう。
オンライン化によって確実に増している目の負担を感じる子にとって、それを感じ耐えながら勉強する時間も苦痛で仕方ないでしょう。
また、家族とは許されている外での運動。今までは我先にと走り回っていた子が、急に腰が重くなった。寒いからでしょうか?雨に濡れたり泥だらけになるのが嫌だからでしょうか?それがもし、自分が思う以上に子どもがコロナウィルスに恐怖を感じ恐れている結果だったとしたら。
環境が変わるとはこういう事です。子どもはどうしても、親の期待が嬉しいものですし、それに応えたくなります。だからこそ、上手く自分のマイナスな感情や気持ちを伝えられないこともあります。
子どもに対して、今の環境に寄り添った言葉をかけてあげられるよう、まずは子どもの今の素直な気持ちを聞いてみるのはいかがでしょうか?
子どもの本心を知った事でかけてあげられる言葉こそが、子どもが今の時代を安心して生きていく為の一番の手助けとなるでしょう。
恐縮ながら、少し(いや長いか!!?)お話をさせて頂きました。
今の時代特有の問題かもしれませんし、また環境が変わろうとも変えてはいけないこともあり、正直加減が難しいところではあります。ただどんな時でもそうですが、言葉には力があります。だからこそ、子どもにとっての力となる言葉をかけてあげてほしいと願っています。
2021年も、かんとくのこべやをちょくちょく覗きに来て下さい!
水野嘉輝
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