かんとくのこべや【第12話】

2021年3月17日

コロナウィルスの脅威が世界中の人々の生活を一変させてから、もう一年が経とうとしております。いろいろな事がありながらも、決して時は止まらない。それを改めて感じる今日この頃です。

 

さて、本日は私の【嫌いなこと】について書いてみようと思います。

基本的に、私は嫌いなことがほぼないです。何事もそれはそれだから仕方ないで済ませるタイプだと思ってます。その私の嫌いなことに進む前に、少し触れておかなければいけないことがあります。

 

ご存知の通り、日本の学校年度は、4月を始まりとし翌年3月に終わりを迎えます。これは世界的にはもちろん少数で、あるサイトによりますと他の国では、インド、パキスタン、パナマがそれにあたるようです。では次に、こちらをご覧下さい。

 

2020年  3月23日 ロックダウン(サッカークラブの屋外活動不可)

2020年  6月   1日 ロックダウン解除(サッカークラブの屋外活動6人まで可)

2020年  7月22日 サッカークラブの屋外活動30人まで可能に

2020年 11月  5日 二度目のロックダウン(サッカークラブの屋外活動不可)

2020年12月  2日 二度目のロックダウン解除、地域レベル別での行動制限に移行

2020年12月20日 地域レベル別での行動制限強化(ロンドンはロックダウン同等、サッカークラブの屋外活動不可)

2021年   1月  4日 三度目のロックダウン(サッカークラブの屋外活動不可)

2021年   3月  8日 三度目のロックダウン解除。全行動制限解除への第一段階、STEP1へ移行(学校再開)

2021年   3月29日 全行動制限解除への第一段階、STEP2へ移行予定(サッカークラブの屋外活動可)

 

私が今さら言うまでもありませんが、この2020年度は、一年を通して何かしらの行動制限下で過ごすことになるのがお分かりかと思います。学校生活だけに限っても、長期の休みを十分に満喫できた可能性があるのは夏休みのみ。本当に今振り返っても大人には大人の、子どもには子どもの大変さがあったのは言うまでもありません。

 

私自身も英国前田学園の体育教師として、LJJのコーチとして、慣れない生活とオンラインでの保育やサッカーの活動は試行錯誤の毎日でした。そんな毎日の支えは、対面であろうとオンラインであろうと子ども達に会える、子ども達と同じ時間を共有できる楽しさや嬉しさでした。

 

人は時としては、このコロナ禍の制限と不自由を言い訳に出来る事を放棄し、前向きに進むことを止めてしまいます。誰もが経験をしたことがない自体だけに、仕方のない事だと思います。

 

そんな中で気づかされるのは子ども達の前向きな姿勢。オンラインでの活動当初は、自分で操作もままならずあっちこっちで自由な発言が飛び交い、上手くクラスが進まない。そんなことも今は懐かしく、話をする時には自分でミュートを解除したり、状況に合わせてチャット機能を上手く使ったり、たまにはバーチャル機能で遊んだり・・・。もちろん全ての子達ではないですが、画面上でも会えた子ども達は、間違いなくこの環境に、この状況に適応をしていったと思います。

 

その姿を見るたびに思った事は、

「子ども達の期待に応えたい」

「子ども達が頑張っているのに、大人が今頑張らずしてどうする」

そんな思いでここまで頑張って来れました。本当に、私の心の支えでもありました。

 

 

さて、話が脱線しましたが、そんなみんなと過ごした今年度も最後の月である3月。幼稚園を卒園する子、サッカーにている子も、本帰国や転勤でロンドンを離れるなど、私にとって多くの子とのお別れがあります。きっと次のステージでも頑張ってくれるだろうなとの期待、次に成長した姿に会える事を楽しみにしつつのお別れです。

 

 

そんな『別れの瞬間』こそが私の嫌いなことであり、そんな別れが多い3月は、私の嫌いな月と今ではなっています。

別れゆく、前を向いて進む子達の背中をしっかりと目に焼き付けて、そんな背中から最後に少しだけ元気を分けてもらい、残る子達と前に進む力に使わせてもらおうと思います。

 

 

まだまだ嫌いな事が続いていく日々となりますが、別れていく子達のこれからの活躍と成長をいつまでも応援することに変わりはないので、しっかりと、出来る形で次のステージ送り出してあげることを、最後まで全うしたいと思います。

 

 

 

水野嘉輝

 

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